テレビ朝日スタッフが火災提供動画に「いいですね~」

 

さいたま市で2017年12月3日に起きた火災で、現場の隣家にいて避難したコラムニスト・妹尾ユウカさんが、テレビ局スタッフに火災の動画をもっていないかと尋ねられ、撮影した動画を見せたところ、

「おー!いいですね!」

と反応されたことをブログで明かした。

目の前の火災から着の身着のまま避難していた妹尾さん。

J-CASTニュースの取材に「言葉を選べなかったのかなと思います」と困惑したようにこぼした。

 

「部屋が暑すぎて飛び起きました」

妹尾さんはツイッターに3日、さいたま市大宮区高鼻町の祖母の家にいたところ隣の建物で火災が起きたとし、「おばあちゃんを連れて慌てて家を出ました」と投稿した。

空高く煙をあげる火に消防隊が消火活動をする5秒ほどの動画もあわせてアップしている。

 

妹尾さんは4日昼のJ-CASTニュースの取材に、当時の状況を次のように明かした。

火災に気付いたのは3日の朝9時30分ごろ。家で寛いでいたところ「部屋が暑すぎて飛び起きました」といい、家の隣の、ある会社の資材倉庫で火の手があがっているのが見えた。

消防隊から避難指示があり、妹尾さんは祖母と、飼っている猫と鳥を連れ、急いで屋外に避難した。

燃え盛る炎の前に立ち尽くしていたところ、近隣の人が毛布や椅子を持ってきてくれた。

すると10時30分ごろ、1人のテレビ局スタッフがやってきた。

 

3日のブログで妹尾さんは、そのテレビ局スタッフとのやり取りをこう書いている。

他の避難住民を押しのけ、消防隊に注意されながら妹尾さんのもとに来た。火が出ている時の動画を持っていないかと聞かれ、「撮影していたのでありますよ」と答えて5秒と8秒の2本の動画を見せた。

 

そこでスタッフが言った言葉は

「おー!!いいですね!!」

だった。

 

妹尾さんは「今燃えてる建物の隣がウチなんです」と言った。

しかしスタッフは、視聴者用の動画投稿フォームでその動画を送ってほしいと頼んだ。

妹尾さんが「送ることは可能ですが、この状況ですので昼までには少し難しいです」と返事をすると、名刺を渡され「ありがとうございます」と言われた。

もらった名刺をみると、テレビ朝日のスタッフだったという。

 

「温度差がすごかった」

目の前で起きる火災から逃れ、まだ鎮火にも至っていない状況だった。

この時の心境について、妹尾さんはツイッターやブログで

「頭大丈夫ですか?」

「適切な発言ではないと感じました」

と違和感を示している。

 

またJ-CASTニュースの取材に、

「ふざけているのかな?と思ってしまいました。びっくりしました。どういう気持ちで話しているのだろうと」

と困惑したように明かす。

 

そのスタッフの様子については

「話す勢いがすごかったです。ご自身が動画を得られそうだという状況で舞い上がっていたようにも見えました。会話していて自分との温度差がすごかったです」

という。

 

また「報道の記者の方はこれが仕事なので、お気持ちは分からなくはありません。ただ、言葉をもう少し選べなかったかなと思います」と話していた。

J-CASTニュースが4日、テレビ朝日に対し、妹尾さんが今回のブログで明かしていたようなやり取りがあったかについて事実確認を求めたところ、

「テレビ朝日が現場取材をしたことは事実です。尚、取材の過程については従来お答えしておりません」

との回答だった。

 

妹尾さんによると、幸い祖母の家と火災があった倉庫の間には駐車用のスペースがあり、消火活動も進んだことで、家への延焼は免れたという。

消防隊から住居内に入ってよいと指示が出たのは3日12時ごろ。4日昼の取材時点で火事の臭いがまだ残っているものの、祖母ともどもケガはなく、家で生活できていると明かした。

 

なお、妹尾さんは火災の動画を撮影・アップしたことに「不謹慎ではないか」との意見が一部で出ていたことについて、ブログで説明。

火災の状況を動画に残し何かの役に立てればという思いがあったことや、離れて暮らす家族に状況を知らせるためだということを、撮影の理由にあげた。

また、アップしたのは動画を見た人に火事への防災意識を持ってもらえればという思いがあり、あわせてテレビ局スタッフの発言に違和感を覚えたためだとしていた。

 

彼らにとっては「仕事」でしかありませんから・・・

 

 

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