39人死傷の玉突き事故現場でVサインの女性記者が解雇

 

中国内陸部の安徽省の高速道路で、11月中旬の午後、30台以上の車が衝突するという玉突き事故が発生し、18人が死亡し21人が負傷した。

この事故を取材していたテレビ局の女性記者がSNS「微博(ウェイボ)」で、多くの車が重なり合っている事故現場を背景に、笑顔を浮かべて、右手でVサインをしている自身の写真を掲載し、

「ただいま、事故現場を取材中」

との書き込みを行っていたことが明らかになった。

 

これに対して、微博のユーザーから、「記者の写真や書き込みは多数の死傷者を愚弄するものだ」などとの批判が多数寄せられて拡散し、記者のアカウントは炎上。

この結果、放送局側はこの記者を「不謹慎」として解雇したという。

 

中国紙「新京報」が報じた。

の記者は、安徽省阜陽市の高速道路上の交通状況などを専門にリポート・放送する「安徽省潁上(えいじょう)交通放送局」の社員。

事故が発生すると、他の報道機関よりもいち早く現場に到着し、取材し原稿をまとめて、ただちにリポートした。

 

ここまでは良かったが、リポートを終えたあと、記者は微博に自身の写真などを投稿した。

 

これを見た読者が

「安徽省の高速道路上で30台以上の衝突事故が発生し、18人が死亡したというのに、この記者は一体全体、なぜ笑っているのか。まったく能天気だ」

などとこの記者を名指して批判する書き込みが続出。

 

さらに

「おめでとう。キミ(記者)の名前がたくさん出ているね!このような悲惨な事故なのに、キミはなぜ事故現場でVサインをしているのか。キミは何を祝っているのか?」

などと記者の行為に非難が高まり、ネット上で炎上した。

 

このような批判の高まりを考慮して、放送局側は幹部会議を開いて、

「記者は事故現場にもかかわらず、不当な行為を行い、社会的に大きな影響を巻き起こした」

として解雇を決定。

記者の上司に当たる番組主任のプロデューサーも当面、停職処分として、事件の経緯を調べると発表している。

これについて、ネット上では

「中国では報道機関は中国共産党の言いなりで、『党の喉(のど)』と言われているように、欧米諸国のように、独立した機関ではない。中国では報道の自由がないため、報道機関の中にも、報道倫理や規範が浸透していないことの典型的な例だ」

との批判が出ている。

 

 

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