実は命がけの行為・マラソン銀メダリストが決めたポーズに秘められた真意

 

リンピックの最後を飾る注目競技と言えば、やはりマラソンだろう。

世界中が見守る中、現地時間21日の朝リオオリンピック男子マラソンはスタートした。

約2時間後、2位でゴールした銀メダリスト、エチオピアのフェイサ・リレサ選手が決めたポーズに称賛の声があがっている。

両手をあげ、頭の上でクロスしている。

 

実は命がけの抗議

一見、ゴールしたことへの喜びを表した無造作な行為に見えるが、実はこれは命がけの抗議であった。

 

事実同ツイートにも、「恐れを知らぬオロモのアスリート、フェイサ・リレサ。走っている時でさえ抗議を忘れない」とある。

フェイサ・リレサ選手の祖国エチオピアでは、政府によるある部族への過激な弾圧が問題となっている。

 

オロモ族を弾圧する政府

対象となっているのはオロモ人で、エチオピア最大の民族でありながら、反体制的として政府から不当な扱いを受けているという。

Human Rights Watchが伝えるところによると、昨年11月、これに抗議するデモに参加していた民衆のうち、400人もの人が政府の治安部隊によって殺害され、数万人が逮捕されたそうだ。

治安部隊は警告もせず、デモ参加者に向け実弾を発砲。犠牲者には18歳未満の学生も多く含まれていたとか。

このように政府治安部隊による、デモ隊への発砲は現在でも尚続いている。

 

政府への抗議を表したポーズ

今回の同選手のポーズには、こうしたエチオピア政府に対する抗議の意味が込められていた。

 

オリンピックという大舞台で、大胆にも政府に対し抗議の意を示した同選手は、

「エチオピアに帰ったら私は殺されるかもしれない。殺されないまでも投獄されるだろう」

と自らの今後について述べている。

彼は祖国に帰ることへの恐怖や、再び祖国の土は踏めないかもしれないと覚悟した上で、くだんのポーズを決めたのだ。

 

称賛の声相次ぐ

これに対し、彼の勇気を称えるツイートが相次いでいる。

「フェイサ・リレサがゴールで決めたポーズは、オロモ族を弾圧する政府への抗議だった」

「大きな犠牲を払って抗議したフェイサ・リレサは、私たちの英雄」

「素晴らしい瞬間!彼は冷酷な政府に抗議した本物のヒーローだ」



「誰か私の代わりに彼をハグしてあげて」

「オロモ族のために立ち上がった銀メダリストを誇りに思います」

 

今後は勇気ある同選手の動向はもとより、エチオピアの情勢にも注目が集まりそうである。

 

リオオリンピックの後

リオ五輪での競技後、母国に帰れば「投獄か殺害されるかも」と身の危険を語り、昨年9月に米国に亡命。

AP通信によると、妻と2人の子どもが短期ビザを取得して渡米してきたという。

当日はバレンタインデーだったこともあり、多くの国外メディアが、フロリダ州マイアミ国際空港で再会した様子を報じた。

念願かなったリレサは「家族と再び会わせてくれた神様に感謝したい」と声明を出した。

ただ、母国で家族や友人らと暮らしたい気持ちも残っているため、完全には喜べない複雑な心境も吐露した。

AP通信などによると、エチオピアではオロミア州などの一部地域での土地の強制収用計画を巡り、2015年から政府に対する抗議が活発化。

昨年8月初めには90人以上が治安部隊に殺害される事態も起き、人権団体も懸念を示していた。

そのためリレサは、出身のオロモ民族がエチオピア政府の弾圧を受けていることに抗議する意味で、両腕を交差するポーズでゴールしていた。

 

リオ五輪での記者会見では

「エチオピア政府は仲間を殺害し、土地や資源を奪っている。私の親族も違法に拘束された。オロモ民族の抗議を支持する」

とも主張している。

 

日本という国に住んでいる我々には考えられない事ですね。

彼らの違う意味でのハングリー精神が競技への取り組み方となっているんでしょう。

 

かつてはこんなメダリストもいらっしゃいました。

除け者扱いされ続けた 1968年のメキシコオリンピック銀メダリスト

 

 

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