阿波おどり 巨額赤字が招いた市長告訴の行方

 

「阿波おどり」といえば、日本を代表するビッグイベント。

先ごろ4億3000万円の累積赤字を抱えていることがクローズアップされたばかりだ。

このイベントの陰で起きた告発騒動に進展があった。

告訴が受理されたのだ。

訴えたのは徳島市観光協会の近藤宏章会長(70)、訴えられたのは同市の遠藤彰良市長(61)だ。

 

発端は昨年11月に遠藤市長が近藤氏を訪ね、会長職を辞めろと迫った上に、近藤氏の部下のA氏を辞めさせるよう要求したこと。

近藤氏は公務員職権乱用罪と強要罪にあたるとして今年3月、徳島地検に告発状を提出。今月2日、地検が受理を決定した。

このときの会話は録音され、ユーチューブにアップされている。

市長の言い分を要約すると、徳島市は阿波おどりの共催者の徳島新聞とともに赤字解消を目指しているが、A氏が徳島新聞を外して地元の広告会社と手を結ぼうとしているというもの。

市長は「こんなドタバタがあったんで、会長を代わってもらいたい」と迫り、A氏の19年前の前科を持ちだして「有罪になった人を徳島市が助成金出して運営しよるところで雇うとるって、これ、どうなんだって……」と個人攻撃。

 

一方で「会長(近藤氏)にはただもんでないオーラがある」「私は会長を尊敬している」「会長には今までどおり輝いてもらいたい」と相手をおだてることも忘れていない。

 

■在宅で送検の可能性も

近藤氏が改めて言う。

「私は長年、受刑者の就労支援をしていて、そのことは市長もご存じです。なのに執行猶予で罪を償った人の名誉を傷つけるような言い方をしたのは問題です。

市長にA氏に謝罪するようお願いしたが、応じてもらえなかったため告発しました」

近藤氏の代理人弁護士はこういう。

「受理に時間がかかったのは8月の阿波おどりが終わるのを待ったのでしょう。1カ月前から地検から問い合わせがあり、すでに捜査は始まっています。

市長が在宅で書類送検されるような事態も考えられます」

地元の関係者は「そもそもの発端は4億円超の赤字」と苦笑する。

「市民が赤字を問題視するようになり、阿波おどりの主催側も“まずいなぁ”と不安になった。

そこから疑心暗鬼が始まり、70歳の観光協会会長の首を切って改革しているように見せたかったのでしょう。華やかな踊りの裏側は足の引っ張り合いというわけです」

 

遠藤市長の話を聞こうと徳島市に電話したが、

「受理の件はまだ連絡を受けていないのでコメントしようがない」(観光課)とのことだった。

 

 



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