寮長が入所者を撲殺 “貧困ビジネス”の闇

生活に窮した女性向けの無料低額宿泊所「さくらグリーンハウス市川」で8月、入所者の川久保儀子さん(84=当時)を死なせた傷害致死などの疑いで、施設長の生田玲子容疑者(55=市川市北方町)が19日、千葉県警に逮捕された。

生田容疑者は8月4日、同宿泊所で川久保さんに殴る蹴るなどの暴行を加えた上、同月27日にも殴打や足蹴りなどを繰り返し、死亡させた疑い。

生田容疑者は「(川久保さんは)言うことを聞かない」と、周囲に漏らしていたという。

川久保さんの遺体には、古いものから新しいものまで複数の打撲痕があったことから、日常的に暴行を受けていたとみられている。

「生田容疑者は昨年7月から同宿泊所に住み込み、1人で食事の調理や施設管理を担当、生活相談にも乗っていました。入所者からは『寮長』と呼ばれていた。

川久保さんは今年5月に入所。事件当時は川久保さんを含め、18部屋に10~80代の女性が17人いました。生田容疑者は別の入所者を突き飛ばしたり、怒鳴り散らすなど、複数人に対し、日常的にいじめや暴力を振るっていた。

川久保さんへの暴行についても、口外しないよう、入所者を脅していました」(捜査事情通)

8月28日、入所者の女性が近くの交番を訪れ、「川久保さんが職員から暴行を受けている」と相談。

同宿泊所を訪問した市川署員が、自室のベッドの上で布団を掛けられた状態で亡くなっている川久保さんを発見した。

同宿泊所は2009年2月、東京、千葉、埼玉県下で25の福祉施設を運営するNPO法人「さくら福祉推進協会」によって開設された。

家賃は月4万6000円、食費などが5万6600円で計10万2600円だという。

市川市生活支援課によると、同市の生活保護支給額は、健康な80歳の単身者で住宅扶助費(上限4万6000円)+7万円前後。つまり約11万6000円だから、同宿泊所の月額利用料は生活保護費の9割近い計算だ。

この利用料については09年6月の市川市議会でも問題視され、


【もしもアフィリエイト】ってなに?


「低額という定義は、その周りの地域の家賃よりも低いということが条件になっている。

1部屋を2つに分けて家賃4万6000円はおかしい」

などと指摘された。

 

開設当初、同宿泊所を視察した市議がこう言う。

「無料低額宿泊事業は届け出制で誰でもできるので、生活保護費目当ての貧困ビジネスを防ぐために調査の上、視察した。開設当初は事業者から教育を受けていない管理者しかいませんでした。

当時は市内にいた入所者が5人で、今年、聞いた話では2人になっていた。今回亡くなった女性も東京出身だそうです。本来の目的から外れた貧困ビジネスの可能性がある」

同NPO法人をめぐっては、08年にも東京都練馬区にある系列の「さくら関町南ハウス」で、施設長(60=当時)が入所者の男(55=同)に文化包丁で刺され、死亡する事件が起きている。

同宿泊所には入所者の苦情などを受け付けるところがなく、運営するNPO法人が窓口になっていたというが、果たして機能していたのか。

 

本紙はNPO法人に連絡をしたが、折り返し電話すると言いながら、なしのつぶてだった。

 

-事件・事故, 国内, 話題
-, , , ,