ヘルメット着用義務ない三輪 札幌で親子3人死傷

 

オートバイの後輪または前輪が二つある三輪バイク「トライク」の人身事故が相次いでいる。

札幌市南区定山渓の道道では8月、親子3人の乗ったトライクが路外に転落する死傷事故が起きた。

トライクは道交法で「普通自動車」に区分されるため、ヘルメットの着用義務はなく、3人はいずれもかぶっていなかった。

業界団体や道警は「命を守るため、ヘルメットの着用を」と訴えている。

道警によると、札幌市南区の事故は8月23日、同市北区の自営業男性(42)のトライクが下りカーブを曲がりきれず、道路左側の路外に逸脱し約3メートル下の林に転落した。

後部座席の妻(39)が死亡し、サイドカーに乗っていた次女(13)は一時、意識不明の重体となった。

男性も首や胸を骨折し、「運転操作を誤った」などと話しているという。

 

トライク事故相次ぐ ヘルメット着用義務ない三輪 札幌で親子3人死傷

販売元も「運転は難しい」と指摘

 

男性のトライクはロシアメーカーの「ウラル」製。外観は一般的なサイドカー付きのオートバイだが、本体の後輪と、サイドカー側の車輪が一つの車軸でつながり、一緒に駆動する。軍用車がルーツで、日本の販売元「ウラル・ジャパン」(大阪)は「カーブでは一般的なトライクよりも遠心力が働く構造のため、運転は難しい」と指摘する。

警察庁によると、トライクの事故は今年1~7月に全国で32件発生し、死者はいないものの37人が負傷している。

2013年には岩手県葛巻(くずまき)町で、トライクに乗った60代の夫婦がツーリング中に民家の壁に衝突し、2人とも死亡する事故が起きた。

「曲がりきれないケースが多い」

 

日本サイドカー連盟(東京)によると、トライクは主に米国で広がり、日本では中高年を中心に00年前後から人気が高まってきた。

新車は200万~300万円程度で、年間約千台が売れている。

30年ほど前のオートバイブーム時に若者だった世代が、経済的な余裕や余暇の時間を得て購入する傾向にあるという。

トライクは三輪のため、直線道路で安定感が高い一方、カーブではオートバイのように体を傾けて体重移動しながら曲がることはできないため、「曲がりきれないケースが多い」(連盟)。

また、サイドカー部分にはシートベルトがない。

連盟はトライク愛好者の会員にヘルメット着用を促している。

 

道警交通部は

「トライクはオートバイと同様に体がむき出しになるため、必ずヘルメットを着用してほしい」

と訴える。

 

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