【柔道】阿部一二三 圧巻「審判に解かり易い一本」

 

ハンガリー・ブダペストで開催された柔道の世界選手権男子66キロ級で金メダルを獲得した阿部一二三(20=日体大)が世界の柔道界に波紋を投げかけている。

同大会では惜しくもオール一本勝ちを逃したが、阿部の技がキレすぎるあまり、一本とみなされてもおかしくない「技あり」を連発。

国際柔道連盟(IJF)にジャッジの“改善”を求める声も上がっており、兵庫県出身の怪物は「柔道家の見本」としての存在感も強めている。

 

阿部の圧倒的な優勝は世界を驚がくさせたが、その裏で、日本の柔道界ではあるシーンが“事件”と呼ばれて話題になっていた。

 

60キロ級の元世界王者ゲオルギー・ザンタラヤ(29=ウクライナ)との準々決勝だ。

 

技あり2つを先行した阿部はスピードを殺しつつ、相手の背中がしっかりと畳につく背負い投げで一本勝ちした。

 

これに、日本の柔道界から上がったのは“同情の声”だった。

「本人は『最後までコントロールしました』みたいなコメントしてたけど、あれは半分嫌みもあると思う。

その前の2つの技ありもみんな一本。それを技ありにされちゃうから、ゆっくりと置くようにしながら落とした。

『何でオマエら分かってくれねえんだよ。じゃあ、こうやってやるよ』ってね」

(関係者)

 

1月のルール改正で技あり2つによる「合わせ技一本」が廃止された。

 

一本の持つ意味がこれまで以上に重要になるなか、柔道界で新たな問題となっているのは一本のあり方だ。

技が完璧に決まったと思えても、相手の背中をきちんと畳につかせないと、一本と認識されない傾向にある。

 

そこに本来の柔道との乖離が生まれる。

 

もともと一本の基準は「だいたいあおむけ」「背中の70%がつく」とあいまいさを有していた。

「スーパー一本」と呼ばれる完全な一本は勢いのあまり、相手が横倒しになることも多いからだ。

 

全日本男子の井上康生監督(39)がシドニー五輪決勝で決めた内股による一本も、相手は回りすぎたため、肩から落ちた。

背中がつかない裏投げなどの技もある。

相手を崩し切っていた阿部の「技あり」は「一本」になってもおかしくなかった。

 

他の国際大会では、寝技の最中に相手を裏返しにしただけで一本となるケースも散見されており、「背中つかせ競技」と批判が高まっている。

 

前出の関係者は

「阿部ぐらい強ければそっと置くように下ろしてってできるけど、でも、それって私らが本来、目指す技じゃない。

柔道は技の錬度を競い合う競技。本当はパーフェクトにスパンと投げれるのに、そんな芸当しなきゃいけなくなっちゃった。

それは100%の技じゃない」

と警鐘を鳴らす。

 

さらにはパイプのあるIJFに

「ルールを変える必要はないが、解釈の仕方だけ変えてもらえばいい。背中ばっかり見るなと」

と改善を求めた。

 

柔道を正常な道に戻すためには“軌道修正”が必要。

 

怪物の戦いぶりはこれからも世界の注目を集めそうだ。

 

阿部一二三 特集TV 「世界は君をまだ知らない」

 

確かに早すぎて素人の私にはよくわかりませんが、相手が「死に体」になっているんですね。

 

 



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