小林麻央さんも頼った「代替医療」の医師も逮捕 「臍帯血」投与事件

 

34歳の若さで亡くなった小林麻央さん。

幼い子ども2人を残してこの世を去る心中は察するに余りあるが、「標準治療を選んでいれば助かったのではないか」と、その死を惜しむ声があがっている。

 

乳がんそのものは手術での除去に加えて、放射線治療・抗がん剤・ホルモン療法・分子標的治療薬を組み合わせる“セオリー通り”の標準治療を行っていれば、5年生存率が90%を超えたとされる。

 

麻央さんのブログからは気功のほか、マッサージ、サプリメント、温浴療法、酵素風呂などの言葉が散見され、いわゆる「代替医療」に治療方法が偏っていたようである。

 

現代の科学では効果が検証できていない治療法を総称して代替療法と呼ぶ。

英国の科学ジャーナリスト、サイモン・シン氏は著書『代替医療解剖』のなかで、鍼・ホメオパシー・カイロプラクティック・ハーブ療法という代表的な代替医療を、その起源から現状まで徹底取材し、科学的な評価を加えている。

 

「代替療法は大繁盛しているが、多くの場合は誤った考えを抱いてしまったセラピストによって、ときには大衆を食いものにするニセ医者によって、人びとは繰り返しまどわされている。

今こそまやかしがはびこるのを食い止めて、本物の治療法を優先させるべきときではないだろうか」

 

 

そこで今回の事件ですが

 

他人の臍帯血(さいたいけつ)を使った再生医療が無届けで行われ、医師ら6人が逮捕されました。
再生医療とはおこがましい、と言うのは医学ジャーナリストの松井宏夫氏だ。

「赤ちゃんのへその緒や胎盤から取れる臍帯血に含まれる造血幹細胞を移植することで白血病などに効果が認められています。

が、ガン治療や美容に使うと申請したところで通りません。無届けと言うより申請など出来なかったのでしょう」

 

逮捕された6人のうち、移植に関わったのは京都健康クリニックの経営者・坪秀祐容疑者(60)と表参道首藤クリニックの医師・首藤紳介容疑者(40)の2人。
「どちらも温熱療法がガンに効くと謳っていましたね。

中でも首藤クリニックの水素風呂には亡くなった小林麻央さんもすがったと聞きます」

 

いずれにしてもワラにもすがる患者の思いを、仁術でなく商売にした輩である。

 

今回の事件の発端は2009年、茨城県の民間バンクの破綻だった。

子供や家族が病気になった時のために臍帯血を有料で預かるのが民間バンクだが、破綻で1500人分が行き場を失った。
「それが預け主でなく、債権者に渡り販売、転売された。捜査のきっかけは13年末に高知の末期ガン女性が京都健康クリニックで受けた臍帯血移植。

500万円も支払って4カ月後に死亡したため、遺族が警察に相談したのです」

この時は立件されなかったが愛媛、高知、茨城、京都の合同捜査本部は、臍帯血の販売会社、仲介会社、医師らをあぶり出したのだ。
が、臍帯血に詳しい東京都立多摩総合医療センターの幸道秀樹医師は憤る。
「12年には“民間バンクの破産により臍帯血が闇ルートに流れる危険”が国会で指摘されていました。

厚労省が制度を整えておけば事件は防げたはず。いまやハゲに効くと頭に臍帯血を打たれた人もいるほどですよ」

「代替医療」にまつわる今回の事件・・まだまだ氷山の一角のようです。

 

 



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