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女子マネジャー死亡 「死戦期呼吸」とは?

新潟県の加茂暁星高校の野球部でマネジャーをしていた女子生徒(16)が練習直後に倒れ、今月5日に死亡しました。

家族によると、生徒は倒れた時に心室細動を発症していました。

自動体外式除細動器(AED)を使えば、救える可能性がある症状です。

AEDの設置が広がっても突然死が後を絶たない背景には、AEDの性能についての理解が深まっていないことや、卒倒などの場面に遭遇すると、落ち着いて使いこなせない実態があるようです。

 

 

「死戦期呼吸」とは?

駆けつけた指導者は「呼吸は弱いけどある」と判断し、AED(自動体外式除細動器)は使わなかったといいます。

まず、ほとんどの方が知らないのが

「心停止をしていない人に心臓マッサージやAEDを行なっても大きな問題は起こりませんので、迷ったらとにかくすぐに開始してください。電気ショックが1分遅れるごとに救命率が7~10%低下します」

と言う事です。

 

健常な人にAEDは使用したら大変なことになると皆思っていますよね。

 

突然、若い人が倒れて低酸素脳症に至る原因としては何が考えられるのでしょうか。

「低酸素脳症とは、何らかの理由で心臓が止まった後、頭に十分に血液が流れなくなって酸素不足が続き、脳の働きに障害が起きた状態のことを言います。心臓が止まる原因としては、中高年では心筋梗塞が多いですが、若い人では色々な可能性が考えられ、いずれも心室細動という重い不整脈が突然発生して起きることがほとんどです」

「心室細動になると、心臓は規則的に拍動せず、細かく震えるだけで血液を全身に送り出すポンプの役割を果たせなくなります。いわゆる心停止の状態です。若い人の場合、冠動脈の奇形や肥大型心筋症など先天的な病気が潜んでいる場合や、少し前に風邪をひいたことによる心筋炎や野球のボールがぶつかるなど心臓に強い衝撃を受ける心臓しんとうなどの後天的な原因が影響した可能性もあります」

「通常、3秒でめまいがし、5秒で意識を失って倒れます。その後10秒ぐらいで呼吸が止まるのですが、しゃっくりのようにゆっくり喘ぐ、不規則で異常な呼吸をしばらく続けることがあります。これがいわゆる『死戦期呼吸』です」

 

日本救急医学会の指導医の太田祥一医師は

「死戦期呼吸と普通の呼吸とを見分けるのは、一般市民には難しい」と指摘しています。

死戦期呼吸の認知度が低いことも、AEDでの素早い処置に思いが至らない要因の一つでしょう。

 

また、今回のように女の子が倒れた場合、心臓マッサージやAEDなどを行うのに躊躇する場合があると思います。

救命のために行う行為が問題になることはありませんが、司令室の指示を受けてやれば、その心配は軽減されるのではないでしょうか。

 

 

今回、新潟で起きたような事故は過去に他でも起きていました。

2011年9月に、さいたま市で小学6年生の桐田明日香さんが駅伝の練習中に突然倒れた死亡事故です。

現場に居合わせた教員らは「脈がある」「呼吸がある」と捉えて、心肺蘇生やAEDによる救命行動を取らなかったことが問題になりました。

さいたま市教育委員会では、専門家の協力でこの事故を検証し、再発予防のために2012年9月、「体育活動時等における事故対応テキスト」、通称「ASUKAモデル」を作成しています。

教職員が事故発生時の対応を普段から訓練し、救命講習を定期的に受ける仕組みです。

教育委員会は、このテキストをウェブサイト上で公開し、具体的な方法を映像でわかりやすく示したDVDの貸し出しも行なっています。

現在も、さいたま市立の学校だけでなく、全国の学校や団体などがASUKAモデルを使って安全管理を行なっているといいます。

このモデル作成にも関わった三田村さんは、

「あの時も再発防止のためにこのモデルを作ったのですが、今回、同じような事故が起きて残念です。

若い人はスポーツ中に倒れやすいですし、倒れた時に目撃されやすいですから、特に学校内やスポーツの現場では普段から救命対応の仕方を訓練しておいてほしい。

教職員だけでなく、子供の頃から繰り返し訓練することで、社会に出た時にも、救える命を救うために抵抗なく動ける人が増えることを願います」

と話しています。

 

今回の事故で一般人が一番知らなかった事は

「心停止をしていない人に心臓マッサージやAEDを行なっても大きな問題は起こりません。」

ということではないでしょうか?

 

迷ったら即「心臓マッサージ」「AED」を徹底していきましょう。

 

 

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