畠山鈴香 離性障害とは?
自分の娘・彩香ちゃん、そして近所に住む米山豪憲くんの2人の命を奪い日本中を震撼させた畠山鈴香事件。
なぜ畠山鈴香は自分の愛する娘を手にかけてしまったのか?
畠山鈴香は幼少の頃から壮絶ないじめをうけ、周りから「心霊写真」「ばい菌」などと呼ばれていたといいます。
友達が一人もいなかった畠山鈴香は、なんとか友達を作るきっかけを作ろうと、万引きした文房具を配って気を引こうともしました。
しかし、そんなことをすれば、余計に仲間外れにされることになってしまい、中学時代は無視され続け誰とも話さず。
高校にはいると、リーダー的存在に万引きを強要されたり、使い走りになって「いじめ」に遭うのを避けることに徹したそうです。
家庭では、小学校高学年から父親に壮絶な暴力をうけ、中学に入るとその虐待はエスカレートし、顔面を殴られ、顔に腫れあがるほど「あざ」が出来ていたそう。
父親は、お酒を飲んではあばれて、髪の毛を引っ張り引きずり回されることもあったそう。
高校卒業後は、「父親の暴力から逃れたい」と、高校時代に知り合った男性と駆け落ちのように栃木県の温泉旅館で住み込みで働いていたようです。
仕事に真面目な畠山鈴香は、仕事仲間とは仲が良く、よく飲み会やバーベキューをしては学生時代がウソのように楽しい日々を過ごします。
しかし、駆け落ちした男性が地元の二ツ井町(現能代市二ツ井町)に戻ることになったので、畠山鈴香も一緒についていきこの男性と結婚。
子供も生まれ、周りからは幸せそうに見えたが、この時すでに畠山鈴香は父親の虐待が原因で、「離性障害」になっていたという。
〇離性障害とは
離性障害「解離性障害」は、自分が自分であるという感覚が失われている状態。
解離性障害の症状としては、本人の記憶がない間に「行動」を起こしてしまう状態。
例えば、家にいたのに気づいたら外を歩いているなど、その間の記憶はない。
また、解離性健忘により自分の全てを忘れてしまい、別の場所で別の人生を始めるケースもある。
過去のイジメや思い出したくない出来事の記憶を封印することで「昔の記憶がない」。
さらに悪化すると、「いま話していたことを忘れてしまう」など単なる物忘れでは説明できない記憶の喪失がおきる。
重度になると「買った覚えのない物」を手に持っていたり、「知り合った覚えのない人」から声をかけられたりと、短い期間の記憶がなく、人によってはある一定期間、数年単位での長い期間の記憶がない場合もある。
もともと解離性障害は「心を守る」防衛機能が作動したということ。
例えば、畠山鈴香のように親に怒られ虐待をうけると、そのときに自分を守るために防衛システムが働く。
「今、怒られている自分は自分ではない」と否定をして、「他人が怒られている」と思うことにより、怒られるという苦痛から逃げることできる。
これが長期間に渡る虐待、苦痛がつづくと、この防衛システムがそのたびに作動し、このとき作ったもう一人の自分が裏で成長し始める。
自分では抱えきれない苦痛、辛い記憶、それらをもう一人の自分に抱えてもらうことで、自分が壊れないようにする。
人によっては、複数の人格ができ、それが交代で現れ、本人に変わって行動する多重人格障害に陥る。
畠山鈴香は「自分では抱えきれない苦痛」をなかったことにすることで、もう一人の人格、もしくは「自分ではない自分」のせいにして、なかったことにして、自分から切り離してきた。
その切り離しによって、物事を覚えていないし、自分が犯人であることも理解できないでいた。
判決は無期懲役が確定。
裁判の時に土下座する畠山鈴香は、ようやく自分が犯してしまった罪を自覚することが出来たのです。
当時のワイドショーで 同級生や職場同僚の証言で「気味が悪い」とか「愛想が無い」「短気」とあらゆる暴言を吐いていたが、イジメていた連中が原因で解離性障害になっているんです。
畠山鈴香の事件後、秋田県立二ツ井高校の卒業文集では、畠山鈴香へのひどい文句が綴られているのが公開されました。
これを容認した教師、そして学校が発行したということは、
「結局は誰も助けてはくれなかった」という証明になっています。
畠山鈴香の小学校や高校の同級生の存在は事件の原因に無視できないものでしょう。
一体何であそこまでヒドイ事を書かれたのかを深く掘り下げてみる必要もありますね。
さらには彼らは畠山鈴香が事件を起こしたことに少しでも責任を感じ反省しなければならないと思います。
また、当時、畠山鈴香が逮捕前に、家の窓に米山豪憲くんが写っている心霊写真が話題になりました。
米山豪憲くんの父親が、後日この心霊写真について週刊誌の取材をうけ、見た時に「息子だ」と確認したといいます。
この事件に関しては報道がリアルタイムで報道されていただけに画像加工の可能性は低い。
ということは、100%確実に米山豪憲くんの顔が映った心霊写真とされています。
いじめられた畠山鈴香にも非はあったとは思いますが、先生はじめ誰も彼女の味方をしてくれなかった。
今も「イジメ」の事件はいっぱいありますが、大人に成長してからもその人格に相当な影響を及ぼしています。
「行動しないことは、自分もそうだと言う事」
見て見ない振りをせず、はっきり自分の意見を言いたいものです。