貴乃花親方の降格処分・・・心の傷口に塩塗る池坊氏の言葉

 

心の傷口に塩を塗る、というのはこういう発言なのかな…と思った。

 

3月29日に開かれた日本相撲協会の理事会で、貴乃花親方(元横綱)が委員から年寄に2階級降格する処分が決まった。

 

春場所中に弟子の貴公俊(たかよしとし)が付け人を暴行、親方自身の“勤務態度”も問題視されての降格人事だ。

 

 

すると、相撲協会評議員会の池坊保子議長(元文部科学副大臣)は

「親方として残ることがおできになったんだから、私は幸せだというふうに思います。そしてね、部屋もきちんと残って、これからも指導することができるんですもの」

とインタビューに答えていた。

 

さらに

「天知る、地知る、人知る。やはり神様というのはね、いろんなことを見てらっしゃるんだなと。世の中というのは因果応報」

と続けていた。

 

 

貴乃花親方は昨年12月28日に行われた臨時理事会でも

 

(1)協会の危機管理委員会の要請した元横綱、日馬富士による暴行問題の調査で、非協力的な態度を取った

(2)巡業部長としても報告を怠った-と判断されて理事の解任決議が可決された。そこから約3カ月で5階級の降格となったのだ。

 

 

幕内優勝22回の大横綱で、一代年寄を襲名した過去の栄光や協会への貢献度を考えると、貴乃花親方自身にとっては受けいれがたい屈辱だったろう。

 

客観的に見ても、3カ月で5階級もの降格人事を通告された人について「幸せ」だとか「神様は見てらっしゃる」などと、とても言えるものではない。

 

「因果応報」にいたっては、それほど貴乃花親方の言動はひどかったという意味なのだろうか…。

 

 

確かに、昨年の九州場所前に起こった日馬富士による弟子の貴ノ岩への暴行事件以降、貴乃花親方の取った一連の言動は理解しがたい部分も多い。

 



モンゴル力士会に“魑魅魍魎(ちみもうりょう)”な空気があるのだとすれば、自身のつかんだ客観的な事実関係を基に、公の場で意見を発信すればよかった。

 

 

弟子が殴られ、頭部に裂傷を負ったのは不幸な出来事で、鳥取県警への被害届を取り下げなかったのは理解できる。

事件の全容解明を司直の手で…という思いが強かったのだろう。

だが、協会への報告義務を怠ったことや、問題解決や暴力根絶策に他の協会幹部とともに取り組む姿勢を見せなかった点は、反組織的な態度と見なされても仕方なかった。

 

 

貴乃花親方の言動を勝手に分析するなら、土俵上と同じで自身が全身全霊、問題や障害と“四つに組む”ことで活路は開ける、と思っていたのではないか。

 

だが、土俵上と世の中は違う。

たとえファンからの絶大な人気があっても、組織の中で自身の考えや方針を貫くためには周囲を納得させるだけの理論、ビジョン、相互理解が必要だ。

 

そのためには十分な議論も必要で、「黙って俺の後を付いてこい」といっても、振り返ると誰もいない…となるのは明々白々だ。

 

大横綱に対して失礼な表現だが、この3カ月間の様子を見ると「独り相撲で一人でこけた」と思えてならない。

 

大相撲は1日から春巡業が始まった。

 

新たに審判として配置された貴乃花親方は協会執行部の提案で突如、巡業不参加となった。

巡業を休場した貴ノ岩や貴公俊への指導優先が理由だそうだ。

 

貴乃花親方自身は「初心に立ち返り精進したい」と話していた。

 

勉強し直して協会のために…と謙虚な気持ちになっているのだろう。

 

 

協会側も土俵際からさらにダメを押すのはやめてもらいたい…。

 

 

 

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