人類を襲う「地磁気の逆転」の恐怖

 

地球の磁気はここ数十年で急激に弱まっていることが、科学者らによって確認されている。

 

ここから予測されるのは、北と南の磁極が入れ替わる「磁極の逆転(ポールシフト)」が近い将来に起こる可能性だ。

地球史において磁極の逆転はかなり頻繁に起きているが、そのメカニズムや時期については謎めいた部分が多い。

 

ロチェスター大学の地質学者らが、最近発表したレポートで南アフリカにおける磁気の変化について報告した。

地磁気の変化は世界のいたる所で、岩石の中に記録されている。

これまでの調査で、磁極の逆転現象は過去2000万年の間に、約20万年から30万年に1回のサイクルで発生していたことが確認されている。

しかし、非常に恐ろしいことに、最後に発生したのが80万年近くも前のことなのだ。

 

これまでの周期で磁極の逆転が起きるのであれば、80万年の間に2回や3回、それが発生していても不思議ではない。

もしかしたら、人類はもう間もなくその現場に居合わせることになるのかもしれない。

ここ数十年の間、地球の磁力は10年で5%の割合で弱まっていることも、逆転の到来が近づいていることを示している。

磁極の逆転が起こった場合、人類を壊滅的な事態が襲うだろう。

 

世界中のナビゲーションシステムは破壊され、太陽から有害な放射線が降り注ぐ。

地球上のあらゆる生命が危険にさらされることになる。

 



これは一体、どのくらい差し迫った危機なのか──。

 

その疑問を解き明かすために、ロチェスター大学の研究者らは、南米から南アフリカにかけて広がる「南大西洋異常帯(South Atlantic Anomaly)」と呼ばれる地域に注目した。

 

彼らがこの場所を選んだのは、この地域が世界で最も磁力が弱まっている地域だからだ。

この一帯では磁力の急激な低下が度々起こっており、それは地球の内核や外核、その周囲のマントルとの相互関係から発生しているとみられている。

 

地球の磁場のエネルギーは、核内で発生した熱を逃がすために起きる、磁気を含む流体の循環運動から発生している。

今回の調査で南アフリカの地底の非常に深い部分の、地球の外核とマントルの境目のあたりに巨大な岩があることが分かった。

この岩は周囲と比較すると温度が低く、密度が非常に高い。

この岩が時おり外核の中に沈みこむことがマントルの流れを妨げ、磁場の乱れを生んでいることが分かった。

 

研究者らはこの現象が、地球の磁極逆転の引き金になるとみている。

しかし、今回の研究においても磁極の逆転のメカニズムは完全には解明されていない。

磁極の逆転がいつ起きるのかは、依然として不明のままだ。

 

 

 

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