北の木造船に残された「謎のメッセージ」

韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪に「美女軍団」を派遣するなど、北朝鮮の狡猾な「微笑み外交」に国際社会が惑わされるなか、今年も日本海沿岸では、北朝鮮籍とみられる木造船の漂着が相次いでいる。

 

北朝鮮ウオッチャーの金正太郎氏が、「謎のメッセージ」が残されていたという、青森県深浦町に漂着した木造船を直撃取材した。

 

今冬、青森県西端にある深浦町には8隻もの木造船漂着が相次ぎ、身元不明の6遺体も見つかっている。

メッセージが残されていた木造船は昨年12月12日、同町・十二湖海浜公園の砂浜に漂着しているのを、漁業関係者が発見した。

乗組員は見つかっていない。

 

 

私は1月中旬、解体・撤去直前の同木造船を取材した。

 

船は長さ約11メートル、幅約2・6メートル。間仕切りで4つのスペースに分かれていて、船首に近い2畳ほどのスペースには、工具や白米2キロ、鍋、釜、ペットボトルの梨ジュース、タッパー、懐中電灯などが散乱していた。

 

船倉と船底をバスマットのような素材で覆い、保温効果を高めているようだ。

謎のメッセージは、そのバスマット素材にペンで殴り書きされていた。朝鮮語で、以下のように記されていた。

 

《昨日を追憶し、今日は勤勉に、明日は楽しもう》

 

酷寒の日本海で極限状態だったはずの乗組員は、どのような思いで「明日を楽しもう」と書いたのか。それとも、特殊な暗号のような意味があるのか。

 

朝鮮半島に詳しい関係者に、木造船の写真を見てもらった。

 

船尾には赤い字で「リョンジン」、船首には「機関名8・28輸出」とあった。

咸鏡北道(ハムギョンプクト)清津(チョンジン)市にある「連津(リョンジン)水産事業所」の所属で、機関名から輸出用のイカを漁獲していたようだ。

 

 

同事業所は、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」などで「集中的な漁労戦で、1週間に計画よりも3倍以上の漁獲高を上げた」などと、高い業績が何度も伝えられていた。

 

現実は、ボロボロの木造船で危険な遠洋漁業を強いられていたようだ。

 

北朝鮮は「核・ミサイル開発」を強行し、国際社会の厳しい経済制裁を受けている。

 

金正恩(キム・ジョンウン)政権の継続は、世界の脅威であるだけでなく、北朝鮮人民も地獄の苦しみを与えているといえる。

 

海上保安庁によると、北朝鮮籍とみられる木造船は昨年104件、35遺体が見つかった。

今年も7日までに19件、7遺体が発見されている。

 

 

 



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