ゴミ捨てルール違反で「見せしめ」は法的に問題ない?

 

インターネット上のQ&Aサイトには、ゴミ捨てを巡るトラブルについての質問が多く投稿されている。

 

賃貸マンションやアパートでは、規約などによってゴミ捨てのルールが定められ、中にはルール違反の場合に退去させる旨を定めているものもある。

しかし、ルール違反を行う住人に対し退去を命じるのではなく、「見せしめ」を行う管理人もいるようだ。

 

実際に寄せられた質問の中には、規約違反のゴミ袋に、袋の中から取り出したであろう、名前と薬品名が書かれた調剤薬局の袋が貼り付けてあるのを見たという内容もあった。

 

そこで質問者は、

「薬名を見たらその人が何の病気か分かる人には分かると思います」

「ゴミ捨てルールを守らなかったその人が悪いと思います。それを差し引いても今回の事はあまりにも行き過ぎているのではないかと思いました」

と管理人の対応に疑問の声をあげていた。

 

そもそも、賃貸マンションやアパートにおいて、ゴミ捨てルールに違反した場合、どの程度の違反であれば退去を強いられることになるだろうか。

また、管理人が、ルール違反を行う住人に対し、「制裁」や「見せしめ」のように、個人情報がわかるものを不特定多数が見ることができる状態に置くことは不法行為に該当しないのか。

 

 

櫻井俊宏弁護士に聞いた。

 

●入居者は法律で手厚く保護されている

 

ーー入居者は法律上、弱い立場なのでしょうか

「賃貸物件においては、入居者は、そこに住めなければ生活ができないので入居者の生活保護の観点から、基本的に借地借家法等の法律によって手厚く守られています。

そこで、明渡しが認められるのは、賃貸借契約違反が明らかに信頼関係を破壊している場合に限られます」

 

 

●明渡しが認められるのはよっぽどひどい場合

 

ーー軽微なゴミ捨てルールの違反でも信頼関係の破壊といえるのでしょうか

「本件のようなゴミ捨てルールの違反は、賃料の不払い等と違って、ささいな日常ルールの違反であるので、信頼関係破壊の度合いは低いと言っていいでしょう。

ゴミを袋にすら入れようとしない等のひどいルール違反で、しかも何度警告をしてもルール違反をやめないような極限的な場合でない限り、明渡しを求めるのは難しいように思います」

 

 

●ゴミでも個人情報の掲示は不法行為といえる

 

ーー見せしめのような行為はやりすぎではないでしょうか

「ゴミのように、重要な個人情報がわかるものを見せしめで不特定多数に示すことも、プライバシー権の侵害が著しいので、賃貸人側は不法行為に該当し、高額とはならないながらも損害賠償を請求されることはありうると思います。

賃貸人としては、裁判に備えて、書留便やメール等で証拠となる形に残して警告を続け、違反が繰り返されて信頼関係破壊と言える状態になるまで待ち、損害賠償請求を含めて明渡請求の裁判をするしかないように思います」

 

 

管理人さん・・・ちょっとやり過ぎでしたね。

 

 

 



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