クルド女性兵の遺体侮辱に怒りの声 シリア

 


バリン・コバニさんの生前の写真

 

【AFP=時事】

シリアの少数民族クルド人の勢力は2日、クルド人民兵組織の女性戦闘員の一人の遺体が切断され、その様子を撮影した映像が明らかになったことを受け、トルコが支援するシリアの反体制派勢力を非難した。

トルコ政府はシリアのクルド人勢力を「テロリスト」と見なし、トルコ軍とシリア反体制派勢力は合同で先月20日、シリア北部のクルド人支配地域アフリン(Afrin)に地上作戦を開始した。
そうした中、在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が、トルコ軍とアフリンで作戦を展開しているシリア反体制派勢力から動画が送られてきたことを発表。

 

反体制派勢力は、動画は先月30日にアフリンの対トルコ国境に近いクルナ(Qurna)で若い女性の遺体を発見した後に撮影したものであることを伝えたという。

動画には、武器を所持した人物も含め十数人の男性が激しく損傷した女性の遺体の周りに集まっている様子が捉えられている。

クルド人のある高官は、動画に映っている若い女性の遺体の身元は、シリア北部コバニ(Kobane)でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦に参加していたクルド人民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」の女性部隊の戦闘員、バリン・コバニ(Barin Kobani)さんであることを確認した。

 

YPGは、米国の支援を受けたクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」の下で国内の大部分の地域からISを掃討する作戦に参加した。
クルド人勢力側は声明で、「敵国トルコのテロリスト同盟」がコバニさんの遺体を切断したと非難。

 

コバニさんが所属した女性部隊の幹部は、

「バリンは降伏しなかった、彼女は死ぬまで戦い抜いた」

「今回のような行為は、勝利するまで抵抗をやめないという私たちの決意を強めるだけ」

と主張した。


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さらにSDFの報道官も、この動画が、トルコおよび同盟関係にある組織への反撃を継続する理由だと述べた。

クルド人たちの間には激しい怒りの声が上がり、インターネット交流サイト(SNS)では、コバニさんのむごたらしい遺体の画像と笑みを浮かべている生前の画像を並べたものが拡散されている。

 

動画は瞬く間にネット上で広まり、女性の身元は知人らによって判明した。

2014年からシリアのクルド人民兵組織、人民防衛部隊(YPG)の女性防衛隊(YPJ)に加わり、過激派組織「イスラム国」(IS)との戦闘に参加していた。

 

3日の葬儀に参列した兄(30)は

「妹の遺体は野蛮に辱められた上、世界にさらされた。敵は討つ。神に誓う」

と泣きながら語った。

 

クルド人社会は

「死ぬまで戦った女性へのこの振る舞いは、勝つまで戦う決意を強固にするだけだ」(YPJ)と

猛反発している。

 

 

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