酷すぎる春日野部屋“隠蔽体質” 被害者証言で発覚「病院の紹介状没収」

 

大相撲初場所(東京・両国国技館)は春日野部屋所属のジョージア人力士、西前頭3枚目栃ノ心(30)の初優勝で幕を閉じたが、同部屋で起きた傷害事件をめぐり、春日野親方=元関脇栃乃和歌=(55)らが部屋ぐるみで隠蔽工作を行っていた疑惑が浮上している。

 

春日野親方は事件を日本相撲協会に報告済みとして開き直り、2月2日投票の理事選に最大勢力の出羽海一門から立候補し、当選する見通しだが、林芳正文部科学大臣(57)は徹底調査させることを明言。

 

この親方を理事として認めていいものだろうか。

 

2014年9月、都内の春日野部屋で入門7カ月の矢作嵐さん(22、当時19)が暴行され大ケガを負った事件は、加害者の元兄弟子(24)が傷害罪で起訴され、16年6月に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定。

昨年3月22日には、矢作さんが春日野親方と元兄弟子に3000万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴している。

 

春日野親方は、事件発生直後に相撲協会へ報告済みとして“隠蔽”を否定したが、有罪判決確定後も公表しなかった理由について

「(被害者も加害者も現役を)もう辞めてますから」

と発言している。

 

しかし裁判記録によると、矢作さんは春日野部屋のさらに根深い“隠蔽体質”を証言している。

 

暴行の翌朝、部屋付きの親方が腫れ上がった矢作さんの顔に驚き、

「師匠(春日野親方)には風邪をひいたということにしておく。2、3日(稽古場に)下りてこなくていいから病院に行ってこい」

と指示したが、矢作さんは健康保険証を入門時に春日野親方に預けており、

「どうすれば病院に行けるかわからなかった」。

 

当時は顔が腫れあがって口が開かず、思うように話すこともできない状況。

水を飲むだけで口の中がしみ、食事もままならず、頭痛もあったため1人で病院に行ける状態ではなかったという。

 

結局、春日野親方が受診させたのは両国国技館内の相撲診療所だった。

相撲協会内の組織だが、なんと診療所には首から上を撮影するレントゲンがなかった。

 

そこで別の病院への紹介状を渡されたが、付き添った部屋の若者頭に「預かっておく」と取り上げられ、結局その病院に連れて行かれることはなかった。

 

矢作さんは実家に帰り、11日に大学病院に行き手術を勧められたが、部屋のマネジャーに

「なんで勝手に話を進めるんだ」

春日野親方にも



「勝手なことしやがって」

と怒られたという。

 

さらにマネジャーは病院側に「稽古中に負傷した」と説明。

 

ついに矢作さんは引退を決意し

「理不尽な理由で殴られてまで、やりたくありません」

と説明したが、春日野親方は

「持病があるから、しようがないな」

と話をすりかえたという。

 

矢作さんは「隠蔽しようとしていたことは明らか」と主張。

 

相撲部屋は師匠が絶対的な存在のため、部屋付き親方、マネジャーも指示を受けていた可能性があるが、裁判記録をみる限りでは、部屋ぐるみで隠蔽しようとしていた印象が強い。

 

暴行に至った原因を元兄弟子は、掃除などの雑用をきちんと行わず、手を抜く矢作さんに強い不満を抱き、そのころ別の新弟子が入り、しっかり自覚を持ってもらう必要があったと説明。

 

若い衆を集めたときに、いない力士がいたため、矢作さんに呼びに行かせたところ、碧山(現十両)のマッサージをしていたところを中断させて呼んできてしまったため、立腹し暴行行為に及んだと明かしている。

この程度のことで、大ケガを負うような暴力を振るったとすれば、師匠の指導力不足が問われても仕方がないだろう。

 

評議員会の池坊保子議長は、解任されたばかりの貴乃花親方が2月の理事選に立候補し当選した場合、評議員会が認めるかどうかについて

「評議員会は、理事会とは別個に、相撲協会の管理運営などが正しく行われるようにする機関。そのとき評議員みんなが知恵を出し合いながら進めていきたい」

と明言を避けた。

 

矢作さんの証言通りなら、春日野部屋の悪質ぶりは、協会への報告を怠ったとされる貴乃花親方の比ではない。

 

「3年半前の事件を今さら蒸し返しても…」

と同情する声もあるが、元兄弟子は現在も執行猶予中で、春日野親方とともに係争中でもあり、まさに“進行形”だ。

 

 

 

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