「お山の大将」とんねるず、企画段階で名前すら出ず

2018/01/13

 

この春をもって、フジテレビの木曜夜9時からとんねるずが消える。

 

同時間帯で放送されていた『ザ・ベストテン』(TBS系)を打ち切りに追いやり、『どっちの料理ショー』(日本テレビ系)もはねのけるなど、隆盛を誇った人気番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(1997年3月までは『おかげです』)が3月で終了するのだ。

 

1986年の特番時代から数えると32年続いた名物かつ長寿番組の終焉は、何を意味するのか。

もはや、とんねるずは“オワコン”なのか。その疑問を、業界人たちにぶつけてみた。

 

「たとえば、ダウンタウンの現在と比較するとよくわかるのではないでしょうか。コンビで『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)という長い歴史の冠番組を持ちつつも、松本人志は『ワイドナショー』(フジテレビ系)、浜田雅功は『プレバト!!』(TBS系)というようにピンでの活動が好調で、新たな視聴者からの支持も獲得している。

一方、とんねるずが“オワコン”といわれているのは、そういった新陳代謝がなく、古くからのファンだけで成り立っている印象があるからだと思います」(キャリア20年の放送作家)」

 

こと松本に関しては、かつての「映画は撮らない」「いつまでも笑い一本で勝負していきたい」といった発言を覆すかたちで変節を遂げてきたが、それがタレントとしての寿命を伸ばしていることも事実だ。

 

では、とんねるずはいつから終わってしまったのだろうか。

 

「とんねるずの歴史=『みなさん』の歴史とするならば、約3年前からでしょう。この頃から、『男気ジャンケン』『買う』シリーズがやたらと増えて、定番のコーナーだった『新・食わず嫌い王決定戦』が不定期になるなど、企画のサイクルが狂い始めました。

こうしたコーナー企画の入れ替わりのタイミングを間違うと、数字は加速度的に下がっていきます。とんねるずがいきなり家にやってくる『とんねるずは突然に』は2016年からですが、これも始めるのが遅かった。今のテレビ番組は視聴率を1分1秒単位で分析しスタッフ主導で企画を入れ替えていきますが、『みなさん』の場合はとんねるずのゴーサインがないと、そのシフトチェンジができないというデメリットがあった。それが、ジャブのように徐々に数字を下げていきました」(同)

 

●石橋貴明、気に入らないスタッフをクビに?

某民放BS局の制作部プロデューサー(40代)は、とんねるずの印象について以下のように語る。

 

「『とんねるずで番組をつくろう』という気が、今までに起きたことがありません。企画書を書いた記憶もまったくない。

彼らのまわりには、常に港さん(現・共同テレビジョン代表取締役社長の港浩一氏)や石田さん(現・フジテレビ人事局付嘱託エグゼクティブプロデューサーの石田弘氏)、さらにはほかのスタッフが取り巻いていて、とんねるず自体にも“あの班”でしか仕事をしないイメージがあるから食指が動かないんですよ」(民放BS局のプロデューサー)

 

とんねるずの出自について、さらに続ける。

 

「そもそも、キャリアのスタートからして、ほかの芸人とは違う歩み方をしていますから。下積みもほとんどない学生上がりのタレントが、いきなり日枝さん(現・フジテレビ取締役相談役の日枝久氏)というテレビ局のトップに気に入られたわけで、つまり彼らは純粋培養された“お山の大将”なんです。

石橋貴明は帝京高校の野球部、木梨憲武は同校のサッカー部出身でしたが、番組での“部活ノリ”は最後まで変わらなかったように思います」(同)

 

前出の放送作家は、そうしたとんねるずの“体質”について以下のように付け加えた。

 

「特に石橋が気に入らない作家や相性が悪い作家をクビにするという悪評は、昔から聞いていました。ただ、昔は業界全体にそうした陰湿さが横行していたのも事実です。日曜朝の長寿番組で名司会者といわれている元俳優や、後輩タレントたちから『先生』なんていわれている2世コメディアンに作家陣がイジメられた……なんていう話はよく聞きます。

とんねるずは、そんな因習を良くも悪くも踏襲していた最後のお笑いタレントなのかもしれません。というより、テレビで“遊ぶ”最後の世代ですね」(前出の放送作家)

 

浮かび上がってきたのは、とんねるずが業界人からも見放されつつあるという厳しい現実だ。

とはいえ、一時代を築いたことは間違いなく、フジテレビが功労者に何も恩賞を与えないというのも考えにくい。

 

果たして、4月以降にとんねるずの名前をフジテレビの番組で見かけることはあるのだろうか。

 

ないですね・・・

 

 



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