母は東大に行かせたい「藤井聡太」出席日数という“強敵”

 

史上最年少の14歳でプロ棋士となり、将棋界最多29連勝を成し遂げた藤井聡太四段(15)。

史上5人目の“中学生棋士”は高校進学を表明したが、進学先の名古屋大学教育学部附属高校には、出席日数という“強敵”が待ち受けている。

 

中村太地(たいち)六段が羽生善治王座を破り、初タイトルを奪取したのは2017年10月11日のことだった。

その後七段に昇格した中村さんは早稲田実業高校を首席で卒業し、早大政経学部へ進学している。

日本将棋連盟の幹部と観戦記者の間で、中村七段の秀才ぶりから藤井四段の話題になった時、その幹部はこう語ったという。

 

「高校卒業後、藤井君は東大へ行けばいい」

 

まだ、高校へ入学してもいないのに随分と気の早い話だが、

 

「東大合格の可能性もあると思います」

こう語るのは、ある観戦記者だ。

「藤井君は自宅ではほとんど勉強していないようですが、学業も優秀で成績はトップクラス。進学先の名大附属高校の偏差値は60を超え、毎年のように東大合格者を輩出している進学校です。連盟幹部の発言を伝えると、藤井君は“母親も同じことを言うんです”と、愚痴っていました」

かつて、将棋界では“タイトルを獲るような一流棋士になりたいなら、高校へ行く必要はない”という風潮が強かったが、

「14年に糸谷哲郎八段が大阪大学大学院在学中に竜王位を奪取しているし、また、片上大輔六段は東大在学中にプロデビューしています。連盟の幹部も、彼に大谷翔平ばりの“二刀流”を期待しているのではないでしょうか」(同)


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羽生二冠は“投了”

藤井四段より先に“中学生棋士”になったのは、加藤一二三九段(78)、谷川浩司九段(55)、羽生善治二冠(47)、渡辺明棋王(33)の4人。彼らを高校時代に苦しめたのが、出席日数だという。

 

タイトル戦にも挑戦経験のある現役棋士によれば、

「対局数の少ない加藤先生の時代はともかく、谷川さんと渡辺さんは学校と対局スケジュールの調整に苦しめられていましたが、学校側の理解もあり、出席日数を満たして卒業しています」

 

一方の羽生二冠は、地元八王子市内にある都立高校に進学したが、

「羽生さんは出席日数が足りずに“投了”し、中退に追い込まれて通信制への転入を余儀なくされました。愛知県に住む藤井君は対局で東京、大阪と移動しなければならないので、学校が“便宜を図る”といっても相当厳しいでしょう」(同)

 

先輩たちを見ると、高校中退率は25%だが、中原誠・十六世名人はこうエールを送る。

「苦労は多いと思いますが、高校時代の基礎教育や友人関係は、必ず将棋にも役立ちます。対局で行き詰まった時、将棋以外のものにヒントを得られることが多いですからね」

 

さて、藤井四段はこの難敵にどんな好手を指すのか。

 

 

 

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