看護師が孤独死 自宅は汚部屋化

 

うつにも似た症状で無気力になり、社会生活を放棄してしまう自虐うつ。

あえて不健康や不摂生な生活を送ってしまい、最後には汚部屋から孤独死へと突き進むという。

これまでの経歴や人間関係など生きてきた証しまで傷つけ、なぜ自暴自棄になってしまうのか。

そんな誰もが簡単に陥ってしまいがちな心の闇に迫る!

 

◆看護師として真面目に働くも自宅は汚部屋化

自虐うつによるゴミ屋敷化で、意外に多いのが女性だ。

彼女たちは、自宅では人間の尊厳をかなぐり捨てたような生活を送りながらも、会社では真面目に働いているといったケースが少なくない。

そのため、友人や親族でさえ、症状を見抜くことは難しいという。

一例として現場の清掃業務を担当した特殊清掃人の石見良教氏が挙げるのが、孤独死していた40歳の一人暮らし女性Cのケースだ。

彼女は都内の1Kのアパートで、160cmほどの高さまで積み上げられた生活ゴミの中、心不全で息を引き取っていた。

冷蔵庫の電源は入っておらず、容量以上に詰め込まれた食品は腐り果て、大量のウジが湧いていた。

部屋から搬出されたゴミの重さは、計7tにも達し

「その量から計算すると、彼女は1年近くにわたり、腐敗臭がするゴミの上で生活していたと推測できる」(同)のだという。

しかし、都内の病院で看護師として働いていた彼女の職場での評判はすこぶる良く、死んだ当日に出勤しなかった彼女を心配した職場から彼女の姉に連絡が行き、遺体が発見されたのだった。

清掃に立ち会った姉の話では、彼女とは外で頻繁に会っていたものの、部屋がこんな状態であるとは夢にも思っていなかったという。

しかし、彼女の室内からは向精神薬の類いが大量に発見されている。

「それまで普通の生活を送っていても職場での人間関係の破綻、失業などで一気にセルフネグレクト化するケースをいくつも見てきました。心のケアをしなければ、数か月後には元のゴミ部屋に戻ってしまう。そんなケースを見ると、やるせない気持ちでいっぱいになりますね」(同)

自虐うつの最後に待ち受ける孤独死。

自らを大切にできない自暴自棄な人に突然訪れる死は、防ぐ術がない。

 

 



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